洗面台リフォームのメリットや成功のポイント、工期と費用、よくある失敗などリフォーム前に知っておきたい情報をまとめました。
洗面台リフォームの3つのメリット
今回ご紹介する洗面台リフォームのメリットは3つあります。
・お手入れがしやすくなる
・洗面所の収納力がアップする
・洗面台のパーツごとに交換することができる
以上の3つのメリットについてご紹介します!
お手入れがしやすくなる
しっかり磨ける陶器や耐久性に優れた人工大理石、湿気や水に強いガラス質によるコーティング、汚れが付きにくいホーローなどの素材を選ぶとお手入れがしやすくなります。
洗面台は白を基調としたデザインが多く、水垢の汚れが目立ってしまうことが多いです。特に洗面ボウルの汚れは目に付きやすく、頻繁に掃除をする必要がありますよね。
そんな洗面台をリフォームするのであれば、お手入れのしやすい素材を選ぶのがおすすめです。また、水垢が目立ちやすい水栓金具を水跳ねがしにくい位置に取り付けることで、普段のお手入れをより簡単に済ませることができます。
洗面所の収納力がアップする
洗面台をリフォームする時に収納スペース付きのものを選択することで、洗面所の収納力がぐんと上がります。
足りない収納力を補うために棚を買い足して、洗面所の限られたスペースを狭くしていませんか?洗面所が多くのケアアイテムや洗濯物で溢れていると、使いにくくなってしまいます。また、目につくところに歯ブラシや基礎化粧品などが置かれていると生活感が出てしまい、見た目もあまり良いとは言えません。
油断するとすぐに物が溜まってしまう場所だからこそ、収納力も高い洗面台にすると、使いやすくお洒落な理想の暮らしへと近づけることができます。
洗面台のパーツごとに交換することができる
洗面台のリフォームでは、洗面台のパーツのみを交換することができます。
「硬いガラス製の化粧品などを落として洗面ボウルが割れてしまった」「蛇口に水垢やサビがこびりついて汚れが取れない」など、希望に沿って気になる場所だけリフォームすることが可能です。
古い家屋の場合、水とお湯のハンドルが別々になっていることがありますよね。洗面台のリフォームで水とお湯の切り替えが簡単に行える混合水栓に取り替えれば、以前よりもずっと快適な暮らしを送ることができます。
洗面リフォームを成功させるポイント
洗面台リフォームを成功させるためには4つのポイントがあります。
・蛇口の交換が可能かをチェックする
・鏡と照明を重視する
・収納スペースを考える
・湿気対策を必ず行う
洗面台リフォームを行う際には以上のポイントについて考える必要があります。
[Point.1]蛇口の交換が可能かをチェックする
洗面所の蛇口は家族が毎日何回も使うものですので、だんだんと傷んでいきます。蛇口の寿命は10年~20年とされています。
最近はシステムタイプの洗面台が多く、大型鏡、収納スペース、シャワーヘッド、コンセント付きとなっていますが蛇口単体の交換をすることもできます。しかし、メーカー製洗面台でも蛇口は他のメーカーということもあり、その場合は専用蛇口が入手できず洗面台ごと交換しなければならないということもあります。
洗面台リフォームをする時には、将来蛇口が壊れたときのことについても考えておかなければなりません。蛇口交換が可能かどうか、事前に洗面台メーカーに確認しておくようにしましょう。
[Point.2]鏡と照明を重視する
洗面台の鏡は髭剃りやメイクなどで必要となります。照明が暗いと使いづらいためLED照明を使ったり、天井照明と組み合わせたりする工夫が必要となります。
鏡は大きいほうが使いやすいですが必要なのは顔を見ることなので、収納スペースが足りない場合は鏡を小さくすることも考えましょう。最近は鏡を手前に引き出せる洗面台もあり、メイクに長い時間をかける女性に人気です。
[Point.3]収納スペースを考える
洗面所は脱衣所や洗濯室と共用していることが多いので、タオルや洗剤、カミソリ、ドライヤー、メイク道具などが置かれ、洗剤や石鹸のストックも収納する必要があります。そのため洗面台についている収納だけではすぐにいっぱいになってしまいます。
洗面台上部に棚を設けて収納したり、横にカウンターを設置するなどを検討し、収納スペースを広く取ることをおすすめします。
[Point.4]湿気対策を必ず行う
洗面所だけでも湿気は多めですが、脱衣所や洗濯室と共用になっている場合は特に湿気対策は必須になります。調湿効果のある壁材を使用する、通気口や換気扇を設置する、除湿機を購入するなどの湿気対策を行いましょう。
洗面台リフォーム事例
富山市T様邸
以前の洗面台には物があふれかえっており、掃除も大変でした。一番のお悩みが掃除をしやすくしたい、とのことでしたので掃除もしやすく見た目もすっきりとした洗面台にリフォームしました。
以前から壁への水跳ねを気にされていたので、新しい洗面台は壁から50mmほど隙間を開けました。このままでは隙間の床にほこりが溜まってしまうので、隙間には造作のカウンターを作成し、ちょっとした小物が置けるスペースを作りました。
製品:ピアラ(LIXIL) / 工期:1日 / 費用:15万円
富山市F様邸
洗面所の広さは変更できなかったので今の寸法にピッタリ収まるサイズになっています。
鏡の裏は収納になっており、以前と変わらず収納ができ、見た目もスッキリするデザインとなっています。壁付けの水栓になっているので接地面に水がたまらないのもポイントです。
製品:ピアラ(LIXIL) / 工期:1日 / 費用:20万円
洗面台リフォームの費用と工期
2つの事例をご紹介しましたが、洗面所の広さや設置する機器によって、費用や施工期間が異なります。また、洗面台だけの交換か、床のクッションフロアや天井、壁の張替えなどもあわせて行う洗面所全体のリフォームかによっても大きく異なってくるでしょう。
それぞれについて表にまとめました。
費用 | 工期 | |
洗面台のみの交換 |
スタンダードタイプ:10~15万円 ミドルグレード :15~25万円 ハイグレードタイプ:30万円~ |
半日~1日 |
洗面所全体の リフォーム |
工事面積1.5帖:15万円~ 工事面積2帖 :20万円~ |
1~4日程度 |
洗面台リフォームの費用を抑える3つのポイント
洗面台リフォームの費用を抑えるにはどうすればいいのでしょうか。
・洗面台のメーカーにこだわらない
・床や壁も一緒にリフォームする
・大手ではなく地元の工務店に依頼する
以上の3つのポイントをご紹介します。
[Point.1]洗面台のメーカーにこだわらない
洗面台を選ぶ時に、メーカーを絞らないようにするのが費用を抑えるポイントになります。
例えば、同じグレードの洗面台であればTOTOとLIXILを比較すると、LIXILの方が低価格で提供されることが多いようです。どちらも知名度の高いメーカーですし、機能面を見ても遜色ありません。できるだけ安く、機能面も損なわない洗面台を探したいときは、同グレードの複数メーカーの見積もりを出してもらうのがおすすめです。
[Point.2]床や壁も一緒にリフォームする
洗面台のリフォーム時に床や壁紙の張替えも同時に行うことで費用と時間を削減できます。洗面台リフォームのオプションとして床や壁紙の張替えを依頼すると4〜5万円程度で全て行うことができます。
[Point.3]大手ではなく地元の工務店に依頼する
洗面台リフォームの際には有名大手ではなく、地元の優良工務店に依頼しましょう。
地域に根ざした地元の工務店は、大手のように広告宣伝費をかけていないため、施工総額を安く抑えることができることが多いです。
洗面化粧台の種類
洗面化粧台の種類には、ユニットタイプ・システムタイプ・カウンタータイプの3つがあります。それぞれの洗面化粧台の特徴について紹介します。
ユニットタイプ
比較的に手頃な値段のため、一般的によく選ばれているタイプの洗面化粧台です。 洗面ボールや鏡、収納キャビネットが一体化しているもので、アパートやマンションなどで見かけることが多いでしょう。サイズやデザインが豊富なため、お好みの洗面化粧台を見つけやすいのが特徴です。
システムタイプ
ユニットタイプと比べると値段は上がりますが、全てのパーツを自由に選んで組み合わせることができるので、戸建て住宅などに採用されています。浴室のカラーと合わせることでより統一感が出るため、インテリアにこだわりを持つ方にはシステムタイプがおすすめです。
カウンタータイプ
広いカウンターを備えたタイプの洗面台です。カウンタータイプには、カウンターと洗面ボールが一体化しているものと、カウンターの上部に洗面ボールを設置するタイプの2種類があります。収納面はユニットタイプやシステムタイプと比べてやや劣りますが、すっきりとスタイリッシュな印象を与えることができます。
洗面化粧台の交換目安とは?
一般的な洗面化粧台の寿命は15〜20年です。広く採用されている洗面化粧台には陶器製の洗面ボールが多く、丁寧に扱えば20年ほどは持つでしょう。しかし、普段通りに使用していても不注意で化粧水の瓶やドライヤーなどの重いものを落下させたことにより、洗面ボウルにヒビが入ってしまうこともあります。ヒビ割れは水漏れの原因になってしまうので、寿命に達していなくても洗面ボウルを交換した方が良いでしょう。
また、洗面化粧台のメンテナンス不足で本来の寿命をさらに縮めてしまう可能性もあります。
洗面台の排水溝部分のお手入れを怠ると、排水管内部が劣化して交換が必要になる可能性も出てきます。不具合の状況によっては、洗面ボールや配管だけでなく洗面化粧台全体の取り替えが必要になることもあります。
洗面所・洗面台リフォームのよくある失敗例
洗面台や棚の高さが合わない
洗面台を交換した結果、蛇口の位置が低すぎて、顔を洗う際に思いきり腰を曲げなければいけなくなったという失敗例が少なくありません。反対に、高すぎる位置に収納棚があり、扉が開けにくくなったり台に乗らなければものを取り出せなかったりといったケースもよくあります。
使いやすい洗面台にするためには、床から洗面ボウルまでの高さを最適にすることが重要となります。理想的な高さは、「身長÷2」だと言われています。例えば、身長150cmの場合は、75cmの高さが適しているという計算になります。
小さなお子さんやご高齢の方がいらっしゃるご家庭では、その方が使いやすい洗面台の高さを考える必要がありますね。
洗面台を広くしたらスペースが狭くなった
広々とした洗面台にした結果、収納スペースが失われたり、洗面所の室内空間に余裕がなくなってしまったりするケースがあります。
市販の洗面台の幅は、基本的に3種類の規格サイズ「60cm」「75cm」「90cm」で決められています。15cmなんてそんな大差ないと感じるかもしれませんね。ですが、この15cmは実際に設置するとかなり大きな差となって現れます。そのため、既存の洗面台とサイズが異なる洗面台を設置する場合、事前に完成像を描いておくことが欠かせません。
洗濯機との間にムダなスペースが出来てしまった
洗面台のサイズはそのままでも取りつける位置を変更した結果、洗濯機との間にムダな隙間が生じてしまうことがあります。不要な隙間があると、そこにゴミがたまったり歯ブラシが落ちてしまったりしやすくなるので、適切な設置場所もきちんと計算しておくことが大切です。
コンセントや棚の位置が変わった
洗面台を交換すると、コンセントの数や位置が変わってしまい、ドライヤーやシェーバーなどが使いにくくなるケースもあります。また、それらを一時的に置ける場所の有無も、使いやすさのポイントです。
水はねがひどく汚れやすくなった
おしゃれなデザインの洗面台に取り替えたところ、洗面ボウルの深さが浅くなってしまい、水はねが起こりやすくなって周囲が汚れてしまうといった失敗例もあります。また、水はねは洗面ボウルの形状だけでなく、蛇口の位置や角度によっても左右されるため注意しましょう。
まとめ
洗面台を選ぶには洗面台の幅や高さが洗面所スペースに合っていることが重要です。
せっかく希望の洗面台が見つかっても、洗面所のサイズに合わなければリフォームが難しくなってしまいます。 洗面台に合うように洗面所のスペースを広げる場合には、さらに費用がかかってしまうでしょう。
また、洗面台の収納スペースも考えておかなければなりません。収納スペースが足りなければ、物がごちゃごちゃしてしまいますし、余計な棚を買い足す必要も出てきます。
洗面台を選ぶ時は、普段の使い勝手を考えることがとても大切ですね。